桃源郷の歩き方 東莞常平編第6話 ~歌唱後の一気~
世界の桃源郷 東莞常平
信彦「ちょっと、みんなで歌いませんか?(我们唱歌吧 Wǒmen chànggē ba)!」
張「OK!日本の友達(日本朋友 Rìběn péngyǒu)のために、僕に歌わせてよ!ちょっと行かないといけないところがあるから、歌い終わったら失礼するよ!」
信彦「わかった、OK!」
張「日本の友達は、僕の大事な兄弟だから、“我的好兄弟(Wǒ de hǎo xiōngdì)”を歌うからね!」
信彦「おお、良いね!」
この歌は、信彦も好きで歌える曲である。信彦はビールでお腹がパンパンで、かつ既にかなり酔って意識も朦朧としていたが、張さんと肩を組んで熱唱した。
歌の1番が終わったところで、謎の男No.2である李さんがすかさず言う。
李「歌ったら飲む!(唱歌喝酒 Chànggē hējiǔ)!」
那那「歌ったら飲む!(唱歌喝酒 Chànggē hējiǔ)!」
リンダ「歌ったら飲む!(唱歌喝酒 Chànggē hējiǔ)!」
どうやら、東莞常平の中国式カラオケ(KTV)には、歌うたびに一気というルールが存在する模様で、中国人連合隊が同じフレーズを連呼する。何のために歌唱タイムに変更したのか全く意味がなかったわけだが、「ローマ(東莞常平)に入ってはローマ(東莞常平)に従え」の精神で、信彦は頑張ってビールを飲み干した。歌の2番も熱唱し、終わるとまたビールの一気が待っていた。
「適正価格を見極めよ」「据え膳食わぬは男の恥」とともに信彦の好きな言葉「人生何事も経験」に基づき、ここはとことん飲まねばならないようだ。
「我的好兄弟」を歌い終わったところで、張さんと李さんはさっさと部屋を去っていった。リンダも「また戻ってくる」と言って部屋を出ていった。
張さんと李さんとお別れのハグをした後、愛しの小玲の隣の席に戻ろうとすると、信彦は若干平衡感覚を失い、偶然小玲に膝枕をしてもらっている体勢になった。これは幸いと、信彦は、そのまま居座ることにした。
信彦「ふらついて倒れたら小玲の膝枕が待っているなんて、正に桃源郷だね!」
小玲「ふふふ。寝ててもいいのよ。あんなに無理してビール飲まなくてもいいのに」
信彦「大丈夫だよ……でも、無いか……」
小玲「少し休もうよ(休息一下吧 Xiūxí yīxià ba)」
小玲が優しく信彦の頭に「天使の撫で」を施してくれた。
貴博「次、歌って良いかな?日本語の歌しか歌えないけどね」
信彦「日本の歌もあるの?」
DJ「あるわよ」
貴博には申し訳ないのだが、この辺りから信彦は強烈な睡魔に襲われていた。信彦は決してお酒に強くないため、毎度のことではあるのだが。
貴博が日本の歌を歌っているが、ちょっと何の歌かわからない。大変眠いが、膝枕状態でもかろうじて手拍子だけは絶やさなかった。
(写真はイメージです)
信彦「次は、小玲の歌が聞きたいなぁ」
小玲「私は下手だから、ダメよ」
信彦「またまたぁ。そんなに美しい顔して、歌が下手な人なんて出会ったことがないよ」
小玲「本当よ。仕方ないわね」
小玲は渋い顔をして、今日恐らく7回目であろうやや強めの「天使の突き」を上から垂直方向に入れて、DJに曲を告げた。
信彦も聞いたことのある曲だったが、小玲が言っていたことが嘘で無いことが判明した。驚くほど音痴である。この美しい容姿にもかかわらず、音程は合っておらず、そもそも声に張りがなく、全く歌向きでは無い。しかも、テンポもズレまくっている。
あまりの下手さに、信彦はすっかり目が覚めてしまい、起き上がってしまった。とともに、バツゲームの晒し者のようになってしまった小玲に申し訳なく感じていた。
小玲「ね?下手でしょ?」
信彦「いや、そんなことないよ。小玲の優しさが滲み出ていて、幸せな気分になったよ。」
小玲「私、このお店に来るまで、カラオケを歌ったことがなくて」
信彦「そうなの?でも、これから練習すれば、うまくなるよ」
傷つけないように配慮をしようと、何だか首尾一貫しない支離滅裂なコメントになってしまった。
一方で、那那ちゃんと貴博は、2人で交代で歌いまくって盛り上がっている。お互いの歌の歌詞の意味は言語的な理由から全く不明なのだが、これまでのぎこちなさが嘘のように、意気投合している模様だ。貴博は、ゲームはゲームで楽しんでいたが、2人の心が通じ合ったのは恐らくカラオケ以降であろう。お酒も強いため、信彦と違い、しり上がりに調子を上げてくるという側面もある。
一方、お酒に強くない信彦は、この間ずっと小玲の生足を触り倒しながらリラックスしていた。全く毛の生えていないツルツルの生足が大変気持ち良い。小玲が全く抵抗しないため、ドレスの裾から手を入れようと試みた。流石にこれはブロックされ、また「天使の突き」が入った。これは恐らく8回目で、発動も予想通りのものである。何度か繰り返しトライしたが、全てブロックされてしまった。
10時半頃になるとリンダが315号室に戻ってきた。
リンダ「楽しんでる?」
信彦「最高だよ!小玲の生足も史上最高だよ!正に桃源郷、シャングリラだよ!全て、リンダのお陰だよ!感謝している!」
小玲「姐、乾杯!(お姉さん、乾杯!もちろん実の姉ではなく、姉のように慕っている仲の良い年上女性の意味)」
リンダ「乾杯!」
信彦「乾杯!」
3人で乾杯すると、リンダが聞いてきた。
リンダ「今日は、小玲を連れて帰るんでしょ?」
信彦「そうしたいけどね。 ただし、小玲 に嫌われてなければ、の話だけど」
ここでまた、恐らく9回目の「天使の突き」が入った。
念のために申し上げておくと、ここ東莞常平の中国式カラオケ(KTV)では、「美女を連れて帰りたい」と言って拒否されることはほぼ100%無い。つまり、信彦が「小玲を連れて帰りたい」と言えば、100%連れて帰ることが可能である。それが東莞常平の掟だ。この会話は、信彦が既に小玲を連れて帰ることを決めている場合にのみ許されるものとも言える。連れて帰る気が無いにもかかわらずこのような会話をすると、血を見ることになる。
信彦「俺って、小玲に嫌われてないかな?」
小玲「どうかなぁ」
信彦「お願いだから、嫌われてないで欲しいなぁ」
小玲「少し考えさせて」
悪戯っぽい、でも優しい笑みを浮かべる小玲の張りのある頬に、信彦は「聖者の突き」を入れてみた。恐らく10回目にして、初めてのカウンター攻撃である。
「聖者の突き」を軽くスルーして、小玲がリンダと楽しそうに話し始めた。100%は聞き取れなかったが、2人の会話の前提は、信彦と小玲が一緒に帰ることであり、「信彦は優しそうだし、良かったね」といった話もなんとなく聞こえてきた。
11時になり、流石に貴博と那奈も歌い疲れたか、音楽が止まった。
信彦「歌い切った?」
貴博「うん、大満足だよ。彼女は歌上手いよね」
信彦「そうだね、上手だね。2人は歌で完全にスイッチが入った感じだね」
貴博「会話だけだと辛いけど、ゲームとカラオケがあれば、かなり楽しめるよ」
信彦「美女を従えてのゲームとカラオケ、というのがポイントだよね」
貴博「そうだね、そこが桃源郷のポイント」
信彦「那那ちゃんを連れて帰るの?」
貴博「当然、連れて帰るよ」
信彦「そろそろ、会計する?」
貴博「そうだね」
リンダに、クレジットカードで支払いたい旨を伝えると、フロントまで来いと言われた。フロントまで足を運び、精算を済ませ、カラオケ部屋に戻ると、リンダが説明を始めた。
リンダ「小玲も那那も、連れて帰るのは800元。明日の昼12:00までなら1,100元よ」
信彦「わかったよ」
リンダ「もし気に入ったら、少し多めにあげてね」
信彦「もちろん、全く問題ないよ。そうする。小玲みたいな子と一緒に帰るなんて、本当に夢心地だよ。ここは本当に桃源郷だよ」
リンダ「2人とも、とても良い子よ」
信彦「知ってるよ。小玲は天使だよ。今日はいろいろありがとうね。リンダがいてくれて良かったよ。この恩は一生忘れない」
伸彦と貴博は、DJに200元、ボーイに100元を渡し、カラオケ315号室を後にした。
3階からエレベーターに乗ると、日本人の2人組に出くわした。
日本人1「ええ女連れてますやん」
信彦「はあ、すいません」
日本人1「なんで謝ってんねん(笑)」
信彦「なんか、この状況で日本人の同胞に出くわすと、ちょっと恥ずかしくて」
貴博「お2人は、寂しい夜なんですか?」
日本人1「さっき、サウナに行ってきたし、もう寝るわ」
日本人2「サウナもええで!」
日本人1「ほな、楽しんでな!」
関西出身と思われる日本人2人組は9階で降りていった。
4人は15階でエレベーターを降り、それぞれの部屋に向かった。
第7話に続く
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