桃源郷の歩き方 東莞常平編第11話 ～衝撃のサウナ～
世界の桃源郷 東莞常平
信彦と貴博はエレベーターでいったんロビーフロアまで下り、別のエレベーターで同じ建物の6階に向かった。
6階のエレベーターのドアが開き切らないうちに、身長180cm近くはあろう推定年齢27歳程の黒服を着こなした女性が全身元気一杯で迎えてくれた。端正な顔立ちで、美人というよりは、宝塚歌劇団の男役のような髪型で、男前で凛々しい感じの彼女だ。
（写真はイメージです）
男前の彼女「何名ですか！？」
信彦「2人だよ。今営業しているのかな？」
女性「もちろん、営業していますよ！可愛い女の子がたくさんいますよ！」
最初からマックス・ハイテンションの彼女は、信彦と貴博を1つの部屋に案内すると、「ちょっと待っていて下さい！」という言葉を残して颯爽と去っていった。
入れ替わりで、いかにもやる気の無さそうな給仕の若めの女性が、シロップがたっぷり入った強烈に甘いアイスティーを持ってきてくれた。なんだか、普通のホテルの客室で、「本当にここはサウナなのか！？」といった雰囲気である。
5分程経過すると、先程の男前の彼女が、10名程の美女を連れて颯爽と部屋に戻ってきた。男前の彼女の号令に従い、美女達が一列にずらっと並ぶ。ビキニ水着姿に超ミニスカートやターザンの腰巻が付いただけの、露出度が高く素晴らしいアーティスティックなコスチュームだ。そして、スカートには3桁の番号札が貼られている。
（写真はイメージです）
男前の彼女の「自己紹介！！」という掛け声とともに、美女達が順に軍隊のような自己紹介を始めた。
「您好、我叫小敏。湖南」
「您好、我叫青青。四川」
「您好、我叫小玲。湖南」
「您好、我叫小静。湖北省」
と、10人程の女性兵士が連続してキビキビとした挨拶をした。3番目の女の子が小玲と名乗り、信彦は一瞬ドキッとしたが、身長が昨晩の小玲の1割減、体重が推定2割増しの「どすこい系」で、全くの他人であることが一目で判明し安堵した。
軍隊のようなノリがそうさせるのか、何だかこの中から選択しないと許されないような緊張感が走る。フェイク小玲を含む10人の美女達は、緊張した面持ちで信彦と貴博を見ている。笑顔は全くない武士の真剣勝負のような空気感である。
信彦「どういう仕組みか、聞いて良い？」
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男前の彼女「この中に気に入った子がいたら、選んで下さい！キープも出来ますよ！」
信彦「キープ？」
男前の彼女「気になる子がいたら、決定じゃなくても、保留状態にして確保しておけるのです！」
信彦「それは、合理的で素晴らしいルールだね！」
男前の彼女「どうですか？」
信彦「貴博はどうよ？」
貴博「まあまあ、可愛いね。左から2番目とか、結構なかなか。まだこの後も続くのか聞いてもらって良いかな？」
信彦「まだ沢山いるの？」
男前の彼女「あと30人位はいると思います！」
信彦「値段は？」
男前の彼女「赤い札の子は580元、緑の子は680元、金色は880元です！」
中国では、背が高い美女が高く評価され値段が高い傾向があるが、「身長と価格の比例の法則」はここ東莞常平でも適用されている模様である。
貴博は左から2番目の青青ちゃんをキープした。昨晩のリアル小玲に心を奪われてしまっている信彦は、そもそもあまり乗り気ではないため、1巡目は取り急ぎパスすることにした。
最初の10人の美女が退場し、ほどなくまた10人程が男前の彼女に連れられて入ってきた。同じように軍隊式自己紹介が始まる。
先程のマッサージで120％充電されたのか、貴博はやる気満々でこのラウンドも真剣に物色を始めている。昨晩の中国式カラオケ（KTV）の花街に比べると平均点は落ちる印象だが、十分に可愛い子も混じっている。貴博は今回もまた1人「キープ」することにした。信彦も、2人程「アタリ」と言える美女が混じっていたため、うち1人を「キープ」することにした。少しリアル小玲に似た色白でスラっとしたスタイルの良い涼し気な雰囲気の天使系の美女だ。
次のラウンドも、また10人部屋に入ってきた。このラウンドも、3人ほど可愛い子が混じっていたが、信彦はそこまで食指は働かないし、貴博も既に2人もキープしているので、このラウンドはパスすることにした。
次のラウンド、また10人程部屋に入ってきた。男前の彼女が言った通り、丁度30人程の美女が待機していたことになる。最初のラウンドも含めると合計40人だ。湖南省と四川省が多く、40人中約50％がこの２省出身だったようだ。
信彦は、2回目のラウンドでリアル小玲にやや似た美女をキープしていたのだが、似たタイプの美女を選ぶことはリアル小玲に対して申し訳ない気分になり、「全く違うタイプの美女を選ぶことがせめてもの罪滅ぼしである」という思いで、小柄で可愛いタイプの美女を選び、キープしていたリアル小玲タイプの美女はリリースした。日本で言えば、トップアイドルほどの可愛さは無いかもしれないが、十分にアイドル枠でデビュー出来るレベルである。
貴博は、2人を「キープ」したまでは良いものの、どちらを選択するのか怖い顔をして真剣に迷っている。すると、男前の彼女から思いがけない提案があった。
男前の彼女「選んだ2人は友達同士だから、2人まとめて指名してはどうですか！？」
貴博に通訳をして伝えると、少し躊躇した後、「何事も経験は人生の財産」ということで、2人セットで指名することになった。
信彦は 「人生は何事も経験」 の精神が好きである。自分以外の人に強要するつもりは全く無いが、貴博のように同じような向上心を持ってくれている人には大変好感が持てる。ついでに言うと、好きな言葉は「人生は何事も経験」「適正価格を見極めよ」「据え膳食わぬは男の恥」の3つである。
信彦と貴博はそれぞれのプレイ部屋らしき部屋（と言っても、普通のホテルの部屋である）に案内された。部屋で待つこと約５分、信彦の部屋には先ほどの小柄で可愛い美女が入ってきた。
彼女は、先程の全体挨拶での緊張した面持ちとはうってかわり、ニコニコしながら信彦に脱衣するように指示を出した。そして、シャワー室で全身を洗ってくれ、慣れた様子でシャワー室に置かれたアカスリ台のような台の上にうつ伏せになるよう信彦に指示した。
うつ伏せの信彦に対し、ヒップ・マッサージ（信彦の尻をマッサージするのではなく、美女が自らの尻に石鹸を付け、尻を使って信彦の全身を洗いつつマッサージしてくれるもの）や、胸部マッサージ（同じく、信彦の胸をマッサージするのではなく、美女が自らの乳房に石鹸を付け、乳房を使っての洗い兼マッサージ）で、小柄な彼女が全身を駆使して一生懸命サービスをしてくれた。
先程の本格オイルマッサージとは異なる、東莞常平式の趣ある特殊マッサージである。乳首の位置がリアルタイムで把握可能な胸部マッサージは特に絶品である。
特殊マッサージが終了し石鹸を洗い流すと、次は全身リップの奉仕が始まった。大変お上手で、素直に気持ちが良い。
一通り背面を舐め終わると、イスラム教の礼拝ポーズになれとの指示が下る。指示に従い、大変恥ずかしい礼拝ポーズを取ると、彼女は信彦の尻の穴を念入りに舐め始めた。更には、口内に氷・温水・リスデリンを交互に含んでの尻の穴への攻撃が続く。スーっとした感覚のリスデリン含め、なかなか凄い刺激的なサービスである。
うつ伏せメニューが終了すると、仰向けになるように指示され、またあらゆるところを舐め倒してくれる。局部については、尻の穴と同じく氷と温水とリスデリンを交互に口に含みながら激しくフェラをしてくれる。氷で舐めて次に温水を口に含む前に、「カーーッ、ペッ」という、おっさんのタン吐きのように、美女が唾液をゴミ箱に吐くのも、なかなか異国風情があり琴線に触れる。
仰向けメニューも終了すると、今度はベッドに移れとの指令を受ける。またうつ伏せと仰向けの全身リップが施され、これ以上舐めるところがなくなると、「ロシアン・ルーレットをやるか？」と質問をしてきた。
軽く説明を受けたがよくわからなかったので、「何事も人生経験」の原則に基づき、「とりあえずやって欲しい」と伝えた。
すると彼女は信彦の小弟弟を美味しそうに口に咥え、自らの体を水平方向で時計の針のように回転させてゆく。06:00の位置からスタートし、彼女の下半身が信彦の顔に近づく（＝12：00の位置に近づく）と、局部は口に咥えたままベッドに接する壁に足をかけ、浅い角度の逆立ちを始めた。そして、そのまま時計の針のように360度回転して元の06:00の位置に戻ってきた。本来のロシアン・ルーレットとは違う気がしてならないが、これはなかなか凄い桃源郷でしか味わうことの出来ないサービスである。
（写真はイメージです）
東莞常平風ロシアン・ルーレットが終了すると、彼女はおもむろに騎乗位で跨ってきた。朝から小玲に2回搾り取られているため流石に秒殺にはならなかったが、スーパー・テクニックのフルコースの前に、5分ももたずに果ててしまった。
怒涛のようなサービスに圧倒され茫然としていると、彼女が煙草を勧めてきた。
信彦「煙草吸わないんだよ」
彼女「変わった人ね」
悪戯っぽく笑う彼女の笑顔は可愛いが、やはり既にリアル小玲に心を奪われているためか、あまり感情移入は出来ない感じである。
2回戦がデフォになっているようで、5分もたたないうちに「2回目をどうするか？」と聞いてきた。流石に無理と考え断ると、余った約30分、最後まで超密着型のマッサージをしてくれた。あまり会話は交わしていないが、優しくて意外と良い子みたいだ。
2時間が経過し、チップで100元を渡すと、待合室のようなところに案内してくれた。待合室には、ちょうど男前の彼女が居た。
男前の彼女「どうでしたか！？」
信彦「良かったよ。凄いサービスだね。圧倒されちゃったよ。特にロシアンルーレットは初めての経験。東莞常平ならではだね。友達はまだ出てきてないよね？」
男前の彼女「あと5分くらいしたら出てくると思いますよ！」
信彦「しかし、凄いサービスだね。日本にも似たようなところがあるけど、もしかしたらこちらの方が凄いかもしれないよ！」
男前の彼女「マニュアルがしっかりしていますから！教育も厳しいです！」
定番の激甘アイスティーを飲みながら男前の彼女と話していると、貴博が戻ってきた。
信彦「どうだった？」
貴博「ヤバいよ。これは、すげえ」
信彦「1人でも十分凄いと思ったけど、貴博は2人相手だからね。3Pは想像を絶する地獄絵図だったんだろうね」
（写真はイメージです）
貴博「もう、終わったら死ぬんじゃないかと思うくらい」
信彦「で、2回やったの？」
貴博「やったよ。テクニックが凄すぎる。ここ桃源郷はメジャーリーグだよ」
楽しい反省会のひと時を過ごしていると、17:00前になっていた。2人はタクシーに乗って欧亜大酒店に向かった。
第１２話に続く
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